ビジネスにおけるデータ活用は、年々重要性を増しています。
その背景の中で『データ入力』関連の仕事・業務も年々増加しています。
本記事では、データ入力業務の仕事内容からメリット・収入・やり方まで解説します。
- SIer/Web系企業での実務経験があるフリーランスエンジニア
- ランサーズにてデータ入力案件70件以上獲得
- 完全在宅ワークで総獲得金額300万円達成
データ入力とは?
データ入力の仕事は、PCを利用し企業・個人が持つデータを入力する作業です。
また、様々な企業データの他にWebサイトやSNSにて公開されているデータを収集する作業も含まれることが多いです。
データ入力の際、Word/Excel/csvファイルなどに書き込みを実施・保存します。
現在では、企業データ/アンケート/サイト内の公開情報など、あらゆるデータが電子化されているため、単純なデータ入力業務は少なくなっています。
データ入力の主な仕事内容
データ入力の主な仕事内容は以下になります。
また、金額面に関してはクラウドソーシングサイトの案件から算出しています。
カテゴリー | 1案件の金額幅 |
---|---|
データ収集・入力・リスト作成 | 5,000~100,000円 |
テキスト入力・タイピング | 5,000~20,000円 |
データ整理・分類 | 5,0000~50,000円 |
文字起こし(音声/動画) | 5,000~20,000円 |
データ収集・入力・リスト作成
現在多くのデータ入力に関する案件・業務の仕事内容は、単純なデータ入力だけではありません。
- クライアントが提示するWebサイトのリサーチ
- Webサイト内のデータ収集
- Excel/csv/Googleスプレッドシート等への入力・保存
- リストファイルの納品
企業で最も重要なデータファイルの一つとして、営業リスト/テレアポリストがあります。
そのため、提案営業などを実施するためのリストを求められることが非常に多いです。
リサーチからデータ収集・リスト作成まで実施するため、1案件の金額はデータ入力関連業務の中で最も金額が高いです。
データ収集を含むデータ入力業務を詳しく知りたい人は「代表的なデータ収集方法とデータ活用の目的や種類」を一読ください。
テキスト入力・タイピング
単純なデータ入力(テキスト)業務で多いのは、メルカリ・BUYMA・eBayなど出品代行業務になります。
- クライアントからリストファイルを共有される
- 特定サイトへログイン後に1リストずつ登録作業実施
一般的にはクライアントからリストファイルを渡され、出品数のノルマをいただき、商品登録作業を実施します。
スマホ・PCどちらでも実施できることから、誰でも案件を実施できるメリットがあります。
ただし、1商品登録3~5円など少額であるため、まとまった金額は獲得しづらいです。
データ整理・分類
データ入力業務の中でも企業データに触れる機会が多いのがデータ整理・分類になります。
- クライアントからリストファイルを共有される
- クライアントが取り決めたルールに沿ってデータ整理・分類
筆者の経験では、日本・世界を含めて存在するタレント管理ツール・アプリがリストファイルとして渡され、ルールに沿ってデータ整理・分類しました。
また、ルール外の作業が発生することが多く、クライアントと密なコミュニケーション(メール/メッセージ)を求められます。
文字起こし(音声/動画)
データ入力業務の中では、インタビュー動画の音声やYouTube動画の文字起こしがあります。
- クライアントから特定の音声ファイルあるいはYouTubeチャンネルを共有される
- 音声確認・動画視聴を実施しながら文字起こし
1動画・1音声ファイルに対して金額を提示されることが多く、合計ファイル数で合計金額が決まるケースになります。
筆者の経験では、特定YouTubeチャンネルを提示され、チャンネル内の全動画を文字起こししました。
YouTubeは特殊で、全動画文字起こしは膨大な時間がかかるため、YouTube APIを利用しPythonプログラムで自動化・効率化しました。
インタビュー動画や音声ファイルを直接頂く場合は、音声認識ソフトなどがWeb上に存在するため、ファイルを読み込ませ自動文字起こしするのをおすすめします。
データ入力業務を自動化・効率化するツールを知りたい人は「【楽すぎ】データ入力を自動化・効率化するツールと必要なスキル・コツ」を一読ください。
データ入力業務のメリット・デメリット
データ入力業務のメリット・デメリットは、案件に対する仕事内容で変化します。
ただ、データ入力の仕事に対して共通したメリット・デメリットを解説します。
メリット | デメリット |
---|---|
完全在宅ワーク可能 | 報酬が少ない |
案件豊富 | 競合が多い |
時間確保しやすい | 時間がかかる |
データ入力業務のメリット|完全在宅ワーク可能
データ入力業務の最大のメリットは、完全在宅ワークが可能な点です。
また、連絡手段もPC/スマホともにコミュニケーションツールが豊富なため、クライアントが業務の取り決めを共有して頂ければ、即開始できます。
そのため、案件を発注してくれるクライアントさえ確保できれば、完全在宅で稼ぐことができます。
データ入力業務のメリット|案件豊富
筆者はクラウドソーシングサイト(クラウドワークス/ランサーズ/ココナラなど)を利用していますが、基本的に案件が枯渇することがありません。
また、上述した通りデータ入力案件にも様々なケースが存在するため、選びやすいです。
そのため、自身のPCスキル等と相談し、最適なデータ入力案件を選ぶことで充実した業務を遂行できます。
データ入力業務のメリット|時間確保しやすい
もちろん案件によりますが、基本的にはデータ入力業務は既にクライアントから実施内容が定められていることが多いです。
また、実施する仕事内容はシンプルで複雑な内容を要求されることはありません。
そのため、実施件数に合わせて自身のスケジュール管理が容易です。
データ入力業務のデメリット|報酬が少ない
やはりデータ入力案件は、企業・個人にとって緊急度/重要度が高くないため、少額で発注されることケースが多いです。
特に、シンプルなデータ入力のみを実施する案件は1万円以下で発注されています。(クラウドソーシング調べ)
そのため、データ入力業務を本業にしたい人で月収20~30万円を目指したい場合は、お勧めできません。
データ入力業務のデメリット|競合が多い
既にクラウドソソーシングサイトにてアカウントを持つ人であれば分かるかと思いますが、競合アカウントが数多く存在します。
また、PCスキルや特殊なスキルが無くても実施できる案件が多いため、競合が多い印象です。
そのため、競合の中でも案件獲得するために、データ収集におけるWebスクレイピング技術やExcelの関数、GoogleスプレッドシートにおけるGASの利用など、自動化・効率化できるスキルがあると良いです。
データ入力業務のデメリット|時間がかかる
データ入力案件は、シンプルな仕事内容だからこそ膨大なデータ収集・入力作業を求められます。
筆者の経験で最も多かったデータ収集数は、1案件で44628件がありました。
プログラミングスキルを利用できたため問題ありませんでしたが、PCスキルやExcelの知識がないと膨大な時間が奪われる欠点があります。
データ入力の仕事できついこと・つらいこと
実際にデータ入力の仕事内容からきついこと・つらいことがいくつか存在します。
一般的に、データ入力の仕事できついことは以下になります。
- 単純作業になりやすい
- データ量が多い
- 時間が奪われる
データ入力の仕事内容によっては、非常に酷な業務環境を提示されるケースがあります。
データ入力の仕事が向いている人・向いていない人の特徴を知りたい人は「データ入力の仕事はきつい?つらい?向いている・向いていない人の特徴」を一読ください。
データ入力業務の相場と収入面
データ入力業務の相場は、入力パターンによって変動します。
クラウドワークス調べでは、以下のパターンで相場が変動しているようです。
パターン | 相場 |
---|---|
テキスト入力 | 1文字0.1~1円 |
リスト作成 | 1リスト40~50円 |
上記のように、単純なテキスト入力のみの場合は非常に単価が低くなります。
一方でデータ収集を兼ねたリスト作成であれば、単価が数十円単位になります。
以下は、筆者の状況をもとに収入面を解説します。
筆者はデータ入力案件に特化したアカウントを作成し、2019年から始めて総獲得金額は300万円を達成できました。
また、画像の通り2023年1月から2023年8月までで70万円を超えていることから、コンスタントに案件をこなせば年間100万円の収入は得られると考えています。
筆者は本業をこなしながら副業としてデータ入力案件を受注しています。
そのため、月10万円程度の副収入を考える人であれば、データ入力業務は最適です。
今後も筆者の現状を記事にしていく予定なため、ブックマークしておくと確認しやすいです。
データ入力仕事の年収・月収・時給
データ入力関連の検索で『データ入力はどのくらい稼げるの?』といった内容が多く散見されます。
また多くの求人サイトにて、データ入力仕事を募集していますが『求人ボックス給料ナビ』にデータが記載されているため引用します。
各求人サイトでは類似求人あるいは同じ求人を使い回してる企業も掲載することが多いため、基本的に偏りのないデータになります。
やはり、正社員での働き方が最も収入が高いです。
ただ派遣社員やアルバイト・パートの求人数も非常に多く、要因としては『在宅ワーク可能であること』『他職種に比べ専門性が少ないこと』が挙げられます。
そのため企業も求人しやすく、かつ求職者も応募しやすいといった需要と供給がマッチしている状況です。
データ入力業務の時給が高いのはなぜなのか?
データ入力業務は、『膨大なデータ量(数千〜数万件)を捌くこと』『入力時の正確性を求められること』の2つが時給を高める要因になります。
アルバイト・パート形式であれば時給制であり、クラウドソーシング等の案件獲得であれば1プロジェクトいくらといった形になります。
時給制は関係ないですが1プロジェクト単位の場合、何時間稼働したかによって時給換算が変化するため、一概に時給が高いとは言えないのが現状です。
そのため、データ入力未経験の初心者の方は、場合によって時給や金額以上にデータ入力業務が稼げない理由を知りません。
データ入力の仕事が稼げない理由
データ入力の仕事で稼げない理由は、いくつか存在します。
データ入力の主な稼げない理由は、以下です。
- 単価が安い
- 案件が取れない
- 重労働
データ入力の仕事で稼げない理由|単価が安い
膨大なデータ量を捌く必要がある中、1リストに対する単価が安いことが非常に多いです。
1リスト1円以下といったケースも多く、低単価としてクライアントから認識されている状況です。
単純作業として認識されているからこそ、クライアントも提示金額が低いため、高単価案件が少ないです。
データ入力の仕事で稼げない理由|案件が取れない
案件が取れない理由もいくつかありますが、単発案件として受注したくても取れないケースが多いです。
なぜなら、専門的なスキルが必要ではないため、競合も多く存在し案件の取り合いになることがあります。
また、単発案件が取れたとしても継続的な案件につなげることが難しいです。
そのため、根気よく営業をかけたり、継続的な案件になるよう次回につながる提案が必要になります。
データ入力の仕事で稼げない理由|重労働
単純作業になりつつも、依頼によっては数千件〜数万件といったデータ量を扱うことがあります。
また、繰り返す作業はどれだけ簡単であっても集中力が続きません。
そのため、Excelなどのデータチェック・整理ツールを個人開発したり、データ収集するWebスクレイピングツールを個人開発しておく必要があります。
でなければ、まともに手動で集められるデータ量でないため、案件を断るあるいは打ち切りになりクライアントから低評価をつけられたりします。
データ入力業務のやり方
ここではデータ入力業務に取り組む際に、どのように業務スタートできる環境を整えられるか解説します。
詳細なデータ入力業務に関する内容は「データ入力ってなにする?具体的な仕事内容の実例からスキル・コツまで解説!」を一読ください。
- クラウドソーシングサイトへの登録
- プロフィール・スキル等の記載
- 依頼への提案メッセージ作成
- 依頼への提案実施
特に、クライアントの質が高いサイトは『ランサーズ』になります。
筆者もランサーズにて案件を獲得・完遂する形が最も多いです。
また、アカウント作成後のプロフィール・スキル等の記載は、クライアントが最も確認する内容であるため重要です。
自身が理想とする活動を実現しているアカウントを見つけて、記載方法を真似るのが質の高い環境構築のコツになります。
さらにパッケージ商品の作成をお勧めします。
画像の通り、様々なメリットがあります。
出品者として最もメリットを感じるのは、『依頼が定期的に舞い込んでくること』と『リピーター顧客が付くこと』です。
データ入力業務は、単発案件で終わることがほとんどですが、パッケージ商品から購入し案件を完遂するとリピーターになってくれます。
そのため、実績と継続的な案件獲得によって好循環な環境を実現しています。
記事コメントなどで疑問や気になる内容があれば、ぜひ記載して頂けると幸いです。
それらの内容をピックアップして別記事で詳細に解説したいと思います。
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